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当法人におけるディオバン錠とノバルティスファーマ社への対応について

2013.12.02

当法人の病院・診療所へおかかりの患者の皆様へ

当法人におけるディオバン錠とノバルティスファーマ社への対応

2013年11月30日
公益財団法人横浜勤労者福祉協会
理事長 窪倉孝道

日頃より、当院の診療にご理解・ご協力をいただきありがとうございます。
さて、本年5月より、報道等で話題になりました「ディオバン錠」に関して、平成25年10月8日に「高血圧症治療薬の臨床研究事案を踏まえた対応及び再発防止策について(中間とりまとめ)」(高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会)が公表されました。

【当法人の見解】

中間とりまとめより、高血圧治療剤「ディオバン錠」において、世界的に権威のある医学会雑誌からの関連論文の撤回、研究データの人為的な操作による事実と異なる結論の判明といった臨床研究の質に関する問題が明らかになりました。前記、臨床研究がもととなった論文が引用された「高血圧治療ガイドライン(日本高血圧学会)」は、本邦の高血圧治療における基本的な考え方が記載されていましたが、前述の根拠となる論文が撤回されたことによって、ディオバン錠を使用していた医療現場と服用されていた患者様に大きな不安や混乱を与える結果となりました。

これは、臨床研究の信頼性を大きく損ね、医薬品が果たす社会貢献全般に対する信頼にも多大な悪影響を与えたと考えております。過去にも当法人では、血液製剤によるC型肝炎の感染拡大など、医薬品による国民への被害を起こした製薬会社に対して患者様の立場と社会的公正の立場から適切な対応を行ってきました。

つきましては、「ディオバン錠」と販売元のノバルティスファーマ社に対し、下記の対応措置を取らせていただきます。

  1. 患者の皆様の希望に併せて、お薬を変更します。
  2. 原則として、ディオバン錠の新規処方は控えます。
  3. 当面の間、同社営業社員の医局訪問活動を停止します(必要と認めた場合を除く)
  4. 当面の間、ノバルティスファーマ社の薬剤は採用致しません(代替え医薬品が存在しない場合を除く)
  5. 後発品が発売された際には、速やかに全面切り替えを行います。

当法人の病院・診療所は、患者の皆様の希望がある場合、他のお薬への切り替えを検討しますのでお申し出下さい。